【News】GRIとTNFDが生物多様性報告を容易にする
GRIとTNFDが生物多様性報告を容易にする
GRI公表:2024年7月30日
以下はIDCJによる仮訳ですので、必ずGRIのサイトでご確認ください。
TNFD開示提言とGRIスタンダードの相互運用性マッピングが利用可能に
GRI(Global Reporting Initiative)と自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は、TNFD開示提言とGRIスタンダードの整合性を示す相互運用性マッピング(interoperability mapping)リソースを公開しました。
過去2年間にわたり、TNFDとGRIは互いのガイダンス開発を支援するために緊密に協力してきました。具体的には2023年9月に発表されたTNFD提言へのGRIからのインプットと、最近発表されたGRI生物多様性のスタンダードへのTNFDからのインプットが含まれます。
市場参加者からのフィードバックに応じて、TNFDとGRIはガイダンス文書と対応表を開発し、GRIの14,000の報告者がTNFD提言に沿った報告を行いやすくし、またTNFD採用者がGRIスタンダードに準拠したサステナビリティ報告を行うことを支援します。
このマッピングは、以下のように高い整合性を示しています。
- 生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)により定義された、自然と生物多様性損失の5つの直接的要因を含む、一貫した自然関連の概念と定義の使用。
- TNFDのマテリアリティに対する柔軟なアプローチに従い、TNFD提言及びガイダンスにおいて、インパクトに焦点を当てたGRIのマテリアリティ・アプローチを表示し取り入れた。TNFD LEAPアプローチは、組織がインパクトと財務の両方のマテリアリティに沿って報告することを支援するよう設計されている。
- GRI 101: 生物多様性2024の開示事項はすべてTNFD勧告に反映されている。TNFD勧告は、例外とする自然関連のリスクと機会の特定と評価を除き、すべてGRIスタンダードに反映されている。
- TNFDの中核となるグローバルな開示事項とGRIスタンダードの関連する開示事項との間に強い整合性がある。TNFD セクター評価指標と関連するGRIセクター別スタンダードの最初のマッピングも、このレベルでの整合性を強調している。
- TNFDのLEAPアプローチ(自然関連の課題を特定し評価するためのガイダンス)は、GRI 101で表示されている。これは、生物多様性に対する最も著しいインパクトが存在する可能性が高い場所を特定し、自然の状態の変化を測定するためのガイダンスを提供するものである。
- GRI 101は、生態学的に影響を受けやすい地域やその近傍にある組織の立地を検討する際に、TNFDの定義と基準を用いている。
詳細は以下GRI webサイトをご覧ください。
https://www.globalreporting.org/news/news-center/gri-and-tnfd-make-reporting-on-biodiversity-easier/
なお、同日にTNFDも同様の内容を以下に公表しておりますので、併せてご確認ください。
掲載:2024年8月5日