【News】GRI、IFRS財団と連携し「サステナビリティ・イノベーション・ラボ」を設立
GRI配信:2023年11月9日配信
(日本語版はIDCJによる仮訳です)
シンガポールを拠点にアジアから世界にサステナビリティ変革を推進する能力構築・研究プラットフォーム
GRIは、IFRS財団(IFRS)と共同で、サステナビリティ・イノベーション・ラボ(SIL)を設立することを発表した。SILは、企業がサステナビリティ開示要求事項を満たすことを可能にするために設立され、専門的な開発、トレーニング、実践的なソリューション、革新的な思考を促進する。
SILは、GRIスタンダードとIFRSサステナビリティ開示基準を利用して報告内容を作成する企業の能力を向上させ、グローバルと各地域のパートナーを結集する予定である。アジア太平洋地域の上場企業の81%がGRIスタンダードを利用した報告を行っていること、また同地域が新しい国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)スタンダード導入に強い関心を寄せていることから、SILはシンガポール(11月20日に発足イベントを開催)を拠点とし、アジア全域のオフィスによりサポートされる予定である。
SILを通じて、GRI、ISSB、その他の主要なステークホルダーの代表が協力し、サステナビリティ情報開示の新たなトピックを特定し、コンセプト、ベストプラクティス、データ主導のソリューションを開発する。新たな情報開示要求を求められるサプライチェーンにおけるキャパシティビルディングも提供する。
SILの目標は、ステークホルダーとすべての市場参加者の情報開示のジャーニーを支援し、サステナビリティ報告の要求事項の格差解消を主導し、グローバルレベルでの報告状況のさらなる調和を支援することである。またマルチステークホルダー・ベースで報告企業のために、プロセスの合理化を図る。
世界中で、バリューチェーン全体を通じたサステナビリティ・パフォーマンスを企業が実証することを求める声が高まり、あらゆるステークホルダーからの情報要求にいかに対応するかが、今やビジネスにとって喫緊な課題となっている。一方でサステナビリティに関する能力と専門知識にはギャップが存在する。新たなイノベーション・ラボは、このギャップを埋めることを目的とし、企業による報告アウトプットの合理化と改善を可能にする。我々は、GRIと協力したIFRS財団のこの取り組みに対するパートナーシップ、そして、すべての人々のためにサステナビリティ報告を推進するというコミットメントに感謝している。
GRI最高経営責任者(CEO)、エルコ・ファン・デル・エンデン氏
「IFRS 財団は、GRI と密接に協力し、2 つのトラックで活動を続けている。第 1 に、IFRS サステナビリティ開示基準と GRI スタンダードの双方を利用している企業にとって利用しやすくすること、第 2 に、開示分野におけるイノベーションと知識構築を支援することである。SILは、我々の協力関係を前進させるための大きな手助けとなる。」
エマニュエル・ファベール ISSB議長
「SILは、11月20日にシンガポールで開催されるGRI主催の会議Solutions in Motion, Sustainability in Action.で発足する。主要なステークホルダーが一堂に会し、世界中のオーディエンスがバーチャルで参加できる機会でもあり、エルコ・ファン・デル・エンデンとエマニュエル・ファベールがSILの計画と目的を発表し、討論会に参加する。」
SILは当面の間はGRI ASEANネットワークによって運営され、GRIとIFRS財団の上級代表が率いるステアリング委員会によって管理される。マルチステークホルダーによるワーキンググループは、デジタル・タクソノミ、監査・保証、中小企業、公共部門報告という4つの優先分野に焦点を当て設立される。
(原文は以下GRIサイトで確認できます)
掲載:2023年11月14日